VR分野ではやはりOculusが知名度、コンテンツ数、情報数などの点で一歩抜け出ているようでしたので、購入して試してみることにしました。
すでに使用感についてのレポートは数多くアップされていますが、私はどちらかというと辛口な評価を下す方なので、また少し違った感想になるかと思います。
まず、Development Kit 2 を公式サイトから購入。
英語でのフォームなので少し面倒でしたが、説明してくれている他の方のブログを参考に購入。
一週間で到着しました。
公式サイト購入ページ
https://www.oculus.com/order/
組み立てもまただいぶ面倒です。
そして、マニュアルは英語版の簡素なもの。
さすが開発キット、コンシューマを対象にした製品版はもう少し簡単にすべきだろうなと思います。
以下の情報を参考にしました。
http://www.moguragames.com/entry/dk2_beginner_guide1/
http://app-review.jp/news/242597
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1PtYxl2VmlNTJIxU-yrwEXCwGhYaT7bihKGqvfL7k5oE/htmlview?sle=true#
ようやく装着したところ。
鼻の穴が目立って恥ずかしいですね。
Oculusのランタイムに搭載されているデモを見てみます。
なるほど。という印象。
たしかに首が動くのにしたがって世界が動くので臨場感はあります。
ただ、残念ながら解像度が低い。
ピクセルが見えてしまうようで、美しさという観点では今一つでした。
気を取り直して、公開されているコンテンツを試してみることにします。
以下のサイトにて、無料コンテンツが公開されています。
https://share.oculus.com/
この中から、迫力ありそうな恐竜コンテンツを試してみることにします。
以下のページからダウンロード。
●Dinosaurs
https://share.oculus.com/app/dinosaurs
重いです。
360MBくらいあります。
やっとのことでダウンロードし、zipを解凍してexeファイルをダブルクリックして起動。
なるほど・・・。まあ、そうなんでしょうけどね。
たしかに、近くに恐竜オブジェクトがあって、それっぽく動いて迫力あるのですが、なんだか映像がきれいじゃありません。
ヘッドマウントディスプレイを通してみると色が、上記の画像よりももっとくすんだ感じ。で、輪郭に赤い光がはみ出たような。
オブジェクトの作りも、よく見るとあまり質感がよろしくない。地面も同様。
やはり、その世界の中に入ってしまうと、要素の粗さが目立ってしまいます。
このコンテンツはUnityで作られているようですが、マテリアル設定にもっとこだわれなかったのかなと感じます。
良い点として、ふと気づいたのは3D酔いしないということ。
最初のデモもそうでしたが、気持ち悪くなることはまったくありませんでした。
気を取り直して別なコンテンツを試してみます。
Shatter Reality
https://share.oculus.com/app/insurgent-shatter-reality
これはzip状態で2.1GBありました。
解凍すると4.51GB。
PC用のオンラインゲームであればそれくらいのバイナリ―データをダウンロードさせられることもあるかと思いますが、デモコンテンツレベルでこの重さはやはりちょっと困りもののように思います。
コンテンツを見てみると、
お、しっかり作り込めば質の高いものができるのだな。
とようやく若干の満足感を得られました。
内容的には、映画『MATRIX』のネオになったかのように、プラグを差されて仮想空間を体験するような数分のコンテンツです。
よくできていると思います。
Unityも5になってだいぶ質感表現が良くなったようですので、丁寧に作れば(俳優がいるのを除けば)このくらいの雰囲気は出せるかもしれません。
ただ、それでも解像度の低さはやはり気になります。
1920×1080(片目 960×1080)だと、スマホならばともかく、このようなVRデバイスで見ると解像度足りないのですね。
ここまで試してみて思ったこと。
まだまだ開発の余地大ありだなということです。
装着までの面倒さなどセットアップについては、製品版ではないということで目をつむるべきかもしれません。
コンテンツについても、作り込み次第のようです。
やはり、現時点の大きな課題といえば、
・解像度 (もしかすると解像度というよりスクリーンデバイスの仕様の問題かもしれませんが)
・データの重さ
かなと思いました。
データ容量についても工夫次第で軽く美しいものが作れるのかもしれませんが。
これらの課題をある程度解決したとしても、ユーザーがこのデバイスを使うまでのハードルの高さを考えると、よほどすごいコンテンツを作らない限りはポピュラーなデバイスにはなりえないだろうなと思います。
やはり、Google Glassと同様、最初のうちはイベントやキャンペーンなどの企業ユースで広めるしかないのかもしれません。
また別なコンテンツや、Leap Motionとの合わせ技も試してみたいと思います。