Unreal Engine4 無料化!

驚きのニュースでした。
かねてより映像品質の高さをはじめとしたハイレベルな機能が話題に上がっていたゲームエンジンUE4が無料化されました。

IF YOU LOVE SOMETHING, SET IT FREE ~UE4無料化

https://www.unrealengine.com/ja/blog/ue4-is-free

要旨;
・Unreal Engine4(UE4)が誰でも無料ダウンロードできるようになった。将来のアップデートも無料。
・四半期ごとの総売上のうち3千ドルを超えた部分に対して5%のロイヤリティが発生

おそらくUnityとのシェア争いで危機感を感じてのことではないかと思われます。

Unityは以前から「ゲーム開発の民主化」をスローガンに掲げ、フレンドリーな制作工程と共にほぼフル機能に近い無料版を提供してきていました。私も無料版からUnityを覚え始め、今では有料版とスマホ用プラグインを購入し仕事で大いに活用しています。

Unrealも少し前から低料金の月額制を導入するなどなんとかユーザーのハードルを下げようと努力してきていましたが、おそらくはそれでもユーザーの取り込みが進まなかったのではないでしょうか。

今の世の中、まずはクリエイターの数が増えていかないとゲーム会社なども開発者確保への負担が大きくで導入しづらく、機能の差がよほど大きく無い限りはどんどんシェアを奪われていくことになるのではないでしょうか。

私も以前からUnrealのことは知っていましたが、「どうせ高いから導入しづらいだろう」という固定観念から詳しく調べていませんでした。今回の無料化のニュースを受け、ようやくいろいろと調べる気になりましたが、まず予想以上に提供されているお役立ち情報が多いというのが魅力で、さらに機能的にはUnityでできること(マルチプラットフォーム、コミュニティ、アセットストア、VRデバイスとの連携)はほぼUnrealでもできるようだということに気づき、ちょっと魅力を感じております。

UE4の概要についてはコチラ
UE4公式ページ   https://www.unrealengine.com/ja/what-is-unreal-engine-4

あとは書籍の充実と、ブログなどWeb上での開発情報がこれからどんどん充実してくれば、ユーザーは倍々で膨らんでいくように思われます。

機能的に大きな魅力なのは、やはりビジュアル面、特に光の扱い方、シェーディングのリアルさは目を見張るものがあります。

以下の映像は、2013年の「Game Developers Conference 2013」で公開された映像ですが、これがリアルタイムレンダリングで作られているというのには驚きました。

この、UnityとUnrealの戦いを見ていて思い起こされるのが、WebサイトのCMS分野での「MovableType」と「WordPress」の関係です。

私は「MovableType」でのCMS開発を得意としており何社ものCMS構築の経験がありますが、いつのまにかシェアの面で「WordPress」に大きく離されてしまったようです。

両プログラムは機能や操作感などに多少の差はありますが、ほぼ同じことはできると思われます。
しかしここまで大きな差がついたのは、MTの方が有料ライセンスにこだわったことが大きく影響していることでしょう。統計が出ているわけではありませんが、クライアントとのやり取りの中ではそれがネックになることが結構ありました。

MTが企業の運営であるのに対し、WPはフォーラムの運営であるにも関わらず、やはり無料というのは強力な武器になるのでしょう。

UnrealはどうやらMTの轍は踏まなかったようです。ユーザーからの注目度も大いに上がった事でしょう。

問題は、「5%のロイヤリティ」というのがどう影響するかです。

たとえば、大きなゲーム会社の下請けをしているような開発会社にとっては、発注元に対し
「Unrealで開発しますので、売り上げの5%をEpic Gamesに払っていただくことになるかもしれません」
と言うのはちょっと厳しいような気がします。

発注元にしてみれば、たとえばUnityで作っている分にはそのソフト購入費はおそらく下請け会社が負担していたでしょうから売り上げからロイヤリティを払う必要などなかったはずです。

「いや、Unityにしてくれ」
と言いさえすれば、ロイヤリティは無くなるわけです。

このUE4の料金体系を魅力的に感じるのは、自社で開発し自社で売る、ということを目指す会社ではないでしょうか?
つまり、中堅以下のゲーム会社ということになります。

その場合、四半期で3千ドル以上を売るゲームを作る会社はどの程度あるものでしょうか?

私がそんなことを考えるのは余計なことかもしれませんが、結局その料金体系でもダメでしたとなると、UE4を学習する時間が無駄になる可能性もあるので気になった次第です。

しばらく様子見かな。

あとは、販売用のゲームやアプリケーションではなく、業務委託で企業ユースのプログラムを作った場合のロイヤリティがどうなるかも気になるところです。