現在、私が最も期待感を持っている「HoloLens」の最近の情報です。
まず、先月末に公開されたYoutube映像です。
ここではデバイスのディテールが紹介されています。
そして、頭にはめる輪っか部分内側についているセンサーらしきもの。
映像の中のコメントによれば、頭がどこを向いているかをこれで感知するようです。
輪っか部分は二重構造になっており、ピッチ角度が変えられるようです。
その他にも多くのセンサーが組み込まれているとのこと。
バイザー部分の内側の分解映像です。
一番内側。たぶん、いろいろな種類のセンサーが並んでいるのでしょう。
次にメガネ上のレンズ(バイザー?)。
最後に、レンズの上部分についている基盤のようなもの。
このHoloLens自体がWindows10を搭載したPCともいえるデバイスだそうですが、ここに見えているのがCPUやGPUなどでしょうか。
かつて紹介した記事では、首からセンサーをぶら下げ電源コードが接続されていたとの説明だったのですが、どうやら実際にはそのようなものは使用しないようです。
そして次の映像が本題です。「Microsoft Build 2015」で発表されたHoloLensの経過報告のプレゼンテーションです。
この中で明確に言っています。
1、コード接続は不要
2、マーカー不要
3、別なカメラも不要
4、電話接続不要
5、PCへの接続不要
VR分野の「Oculus Rift」などでは、現在のところ1と5が解消できていません。
私の会社では現在、3DCG制作とUnityのプログラム開発を手掛けており、仮想試着システム用のアパレル服の3DCG制作という業務を通じてAR分野の仕事にも関わっています。
この延長線上に新しいARやVRシステム用のコンテンツ開発というビジネスの可能性があるのかを探るべく、Oculus Riftなどのデバイスを試してしていますが、やはりPCとつながなければ成立しないというところで、普及への大きな壁を感じています。
HoloLenzはそれらを解消しているだけでも大変画期的であると感じます。
さらに、ユーザーのゼスチュアを理解するセンサーも組み込まれているようであり、製品としての完成度はずっと上を行っているように思えます。
そして、4をあえて掲げているのは、おそらくネット接続を利用したサービスやコンテンツを開発できることを表しているのでしょう。これもまた想像力を掻き立てられます。
そしてこの映像の最後になりますが、さらに面白いものが紹介されていました。
ホログラムのロボットです。
ペッパーなどリアルなロボットも良いですが、やはり「家が狭くなる」「電気代が気になる」といった心配事は普及の壁になるでしょう。
しかし、このホログラムロボットならば、HoloLensをかける必要はありますが、物理的な制作を受けずエネルギーも消費せずかなり自由にカスタマイズできるロボットを家に置くことができます。
上記映像のプレゼンテーションでは、HoloLensの用途として大きく「Presentation」「Indivisual demos」「Academies」という3分野を挙げていましたが、総合的に見ればこれは、生活の中に人間が自然を超越した空間をレイヤーとして重ねるという、新たな生活インフラになるのではないかと思えます。
ただし、実際にモノを使ってみないと結論付けられませんので、現時点ではマイクロソフトの提供する「夢」に共感しているだけなのだと少し冷静になるべきかもしれません。
最後に、UnityがHoloLenzへのサポートを早々と表明しました。
http://blogs.unity3d.com/2015/04/29/announcing-support-for-microsoft-hololens/
つまり、HoloLens用のコンテンツをUnityで開発できるようになるという宣言です。
すでにアルファ版のツールも用意されているようです。
きっとそうなるだろうと期待してきました。
ますます正式リリースが待ち遠しいです。