こんにちは、シンフォニア株式会社の小川です。
色々とVR業界でも動きがあった8月、いくつか注目のニュースをまとめてみました!
1.VRを使ったフライト訓練が米国連邦航空局から正式に認定を受けました!
高品質(その代わり高価ではありますが…)なVR体験が可能なVarjoが開発したVRヘリコプターフライトシミュレーター、またその体験装置が、米国連邦航空局(Federal Aviation Administration)から正式な「訓練装置」としての認定を受けました!VRゴーグルを使用したフライトシミュレーターが公式に訓練装置として認定されるのは、世界初です。
尚、本システムにはパイロット向けのシミュレーター装置を開発しているLoft Dynamicsのシミュレーターが使用されているようです。
当社も小型移動式クレーンVR訓練システムを開発していますが、法令上の関係により資格取得時の訓練時間には参入されません。しかし、VarjoのVRフライトシミュレーターは資格取得時の訓練時間に参入されます。国内外で多くのVRシミュレーターやVRソリューションが開発されていますが、公式に使用が認められているものはまだまだ少ないのが現状です。XRが各業界に与える良い影響の一例となりそうです。
2.Meta Quest3 に代わる有力候補となるか!?PICO 4 Ultraが発表!
8月20日に、PICOから新型VRゴーグルである「PICO 4 Ultra」が発表されました!市場を席巻しているMeta Quest3や、話題性抜群のApple Vision Proを脅かす存在になることは出来るのでしょうか?
スペックは下記のとおりです。
チップセット : Snapdragon XR2 Gen2 (RAM 12GB)
ディスプレイ解像度 : 2160 x 2160 (片目)
視野角:105°
メモリ:RAM12GB+ROM256GB
レンズ : パンケーキレンズ、瞳孔間距離を58mm~72mmで調整可能
センサー類 : 4つの赤外線トラッキングカメラ、2つのパススルーカメラ (3200万画素)、1つの深度センサー
無線:WiFi7,Bluetooh5.3対応
価格:4,299元(約8万8000円)
カタログスペックとしては、「Meta Quest3と同等」と言えるのでは無いでしょうか。それだけだとMeta Quest3でいいじゃん…となりそうですが、追加でもう一つ、とても面白いデバイスが発表されていたのです。
それが、PICO Motion Tracker!両足に装着する純正のトラッカーのようです。これを使用することで、ベースステーションなしで足のトラッキングも出来る!というのがセールスポイントのようです。確かにMeta Quest3で足のトラッキングをするには、Mocopiなどの外部デバイスを使用するか、Viveトラッカーとベースステーションを併用する等の方法しかなかったので、スタンドアローンで使用できるというのはとても魅力的です。
そして驚きなのはその価格。なんと399元(約8,200円)!単純な比較は出来ませんが、VIVEトラッカーを2つ買うと約4万円弱しますので、相当手が届きやすい価格になっています。
重量は約27g、遅延もほぼなく、12個の赤外線センサーで精度が高いトラッキングが可能とのこと。24個のボーンポイントを取得可能で、これ一つでフルトラに近い環境を構築できるようです。また、発売日からVRChatに対応するとのニュースも出ていました!
PICO3,4とリリースしてきたものの、期待するほどのシェアが取れていない現状を、PICO 4 Ultraで打開できるのか。今後も引き続き動向を注目していこうと思います。
参照:https://www.picoxr.com/global/products/pico4-ultra
https://www.picoxr.com/global/products/pico-motion-tracker
3.コンシューマー向けの大本命!PS VR2がなんとPCVRに対応!?
PlayStation5で高画質なVRゲームを楽しむために開発されたPS VR2がなんとSteam VRに対応したようです。
もともとPlay Station4用に開発・販売されていた初代PS VRを経て、両目4K、視野角110°、視線トラッキングという高スペックで発売されたPS VR2ですが、Play Station5用コンテンツでしか使用できないことも有り、大きく普及してはいませんでした。
しかし、8月7日に販売開始のPCアダプターを使用することで、ゲームプラットフォームであるSteamで販売されているVRコンテンツを使用することが出来るようになったとのことです。
(ただし、HDR、ヘッドセットフィードバック、視線トラッキングなどの一部機能は無効になってしまうようです。)
これにより、ネックとなっていた「VRコンテンツ数の少なさ」を大きく解消できるようになります。元々高スペックなVRゴーグルということもあり、Play Station5ユーザーにとって購入しやすい一因となりそうです。
ただし、2024年9月2日より、Play Station5、及びPS VR2が値上げされることが発表されました。
Play Station5:66,980円→79,980円
Play Station VR2:74,980円→89,980円
PS VR2単体でも、Meta Quest3が購入できてしまう価格であったのが、更に値上がりしてしまったことで、Play Station5ユーザー以外は中々選択肢に入りにくくなってしまいそうです。
参照:https://www.playstation.com/ja-jp/ps-vr2/
https://blog.ja.playstation.com/2024/06/03/20240603-psvr2/
お読み頂き、ありがとうございました!VRニュースは不定期で更新予定です。次回の更新をお楽しみに!
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