本当にVRの中で働けるの?Immersed使ってみた

Qiitaでは画像付きで詳細に解説を行っています!
https://qiita.com/Sinfonia_Ogawa/items/86df8b6ab5afee5cbc3f

はじめに

こんにちは、シンフォニア株式会社の小川です。
当社では小型移動式クレーンVR訓練システム、野球守備捕球練習VRとか開発しています!HPを是非ご覧ください!
https://sinfonia.biz/

背景

先日、Twitterでこの記事がバズっていました。

「仮想空間メタバースで「仕事」をしてみたら…想像以上に実用レベルで驚いた」
https://www.businessinsider.jp/post-245684

当社もxR開発をやっている企業です。
私がジョインしたのは最近のことなので現在もVRの使用用途等を学んでいる最中です。(その前はIoTとかやっていました)
乗るしかないこのビッグウェーブに…ということで、VRの勉強も兼ねて使ってみることにしました。
使用しているVRゴーグルはOculus Quest2です。
仮想空間で働くってどんな気持ちなんでしょうか……やっぱり使い物にならないんじゃない?というのが使う前のイメージでした。

Immersedの公式HPはこちら!登録にも必要となります。
https://immersed.com/

結論

普通に使えました、びっくり。何なら効率が上がった気がします。
こういうのって使うと大体不満ばかりになることが多いイメージですが、この記事もImmersed内から執筆しています。
初代Questより、Quest2を使ったほうが、細かい文章やソースコードは読みやすい印象です。液晶の性能差で結構使いやすさが変わりそうです。

セットアップ

セットアップ系は色んな人が解説していると思うので、最低限だけ書いておきます。
まずはPCとQuest2をつなぐためのセットアップをしていきましょう。

公式にセットアップの解説ページがあるので、そちらを見ながら準備してみてください。
https://immersed.com/docs/docs/
簡単に説明すると、
1.OculusにImmersedをインストールする
2.VR内でペアリングコードが見えるので、アカウントを作る
3.PC側にもデスクトップ用Immersedをインストールする
4.ペアリングコードをデスクトップ用Immersedに入力すると完了!
という感じです、セットアップにはさほど時間を必要としません。

初回登録時には1週間のお試しEliteコースがついてきます。
プランはいくつかありますが、主に使用するのはEliteかDesktop(無料版)のどちらかになると思います。
私はこれをDesktop(無料版)で執筆しています。通常使用であれば無料版で問題なさそうです。

Desktop(無料版)とEliteで出来ることの違い

項目Desktop(無料)Elite(有料)
Virtual Desktop数1枚5枚
Phone in VR
Virtual Webcam
Virtual Co-WorkingPublicのみPrivateも可
Whiteboard自分のみ使用シェア可能
Environmentsデフォルトのみ多数用意

Virtual Desktop

物理モニターに加えて、仮想ディスプレイを追加することが可能です。例普段2枚のディスプレイを使用しているのであれば、それに加えて仮想ディスプレイを追加することで、Eliteプランであれば2+5枚=7枚のディスプレイを使用することができます。

Phone in VR

スマートフォンにImmersedアプリをインストールすることで、スマートフォンの画面をVR内に表示させることが可能です。アプリ開発時やデバッグ時に重宝しそうな機能です!

Virtual Webcam

仮想のWebカメラをスペース内に配置できます。アバターを設定することで、各種ミーティングツールや配信ツールなどで映すことが可能になります。

Virtual Co-Working

Immersed内になる公共のコワーキングスペースで働くことができます。私は一度も使ったことがないのですが、Publicでは英語圏の方がほとんどになりそうです。友人同士で使いたい場合には、EliteのPrivate collaboratorsを使用する必要があります。

WhiteBoard

コントローラーを使用して描画することの可能なホワイトボードを使用することが出来ます。
(コントローラーでHello World!を描いたつもりなのですが……難しいですね)

Environments

宇宙船や豪華なオフィスが選べたりできるので、個人的には重宝していました。デフォルトのやつだけでも十分幻想的なのでリラックスできますが、色んな環境で仕事してみたいという方はEliteの体験期間中に色々試してみてください!

やはりEliteプランの一番のメリットは5つまで仮想ディスプレイが使用できることでしょう。
5つもディスプレイがあると仕事が捗ること間違いなしです。(多すぎて使い切らないかもしれませんが)
個人的にはディスプレイが3~4枚が一番使いやすかったです。

メリットとデメリット

ここからは1週間ほどImmersedで仕事をしていた私が、メリット・デメリットを解説していきたいと思います!
圧倒的に良いところのほうが多く、Immersed無しでは生きていけない体までにはなっていませんが、毎日VRゴーグルを付けて仕事をすることが日課になっています。

メリット

ディスプレイを購入せずとも、簡単に超大型マルチディスプレイ環境を導入できる

やはりここが一番のメリットでしょう!Quest2のみ購入してしまえば、簡単にマルチディスプレイ環境を整えられてしまいます!
極論を言えば、ノートPC1台とVRゴーグルさえあれば、職場でも自宅でも、スタンディングデスクでもベッドの上でもマルチディスプレイになるという万能さ。
目の前にあるのは、60型くらいの超大型ディスプレイです。これを好きな場所に配置して作業が出来るのがめちゃくちゃ捗ります。
もうディスプレイを買わなくて良い時代が来るかもしれません!

VRゴーグルのおかげで集中できる

普通に仕事をしていると、周りで誰かが動いたり、はたまたリモートだと集中できなかったり……といった昔からある問題の解決策になるかもしれません。
VRゴーグルをしていると、外が暗くなったとか、誰がどこへ行ったとかが全く気にならなくなります。(ミーティングの時間とかには気をつけましょう!)
私はImmersed+ノイズキャンセリングイヤホンを使っているので、めちゃくちゃ集中できる環境を整えることに成功しました!
ディスプレイの配置を考えたり、カーテンを変えたり……色んな試行錯誤をしてきましたが、まさかVRゴーグル一つで解決できるとは全く思っていなかったというのが本音です。

何より普通に何ら問題なく使用できる

個人的な感想になるのですが、この手のアプリケーションは実用に耐えられないことがほとんどです。
しかし、Immersedはこれといった問題なく、普通に使用が可能です。
大きな遅延もなくYoutubeも見れますし、資料作成やコーディングといった作業もスムーズに行うことが出来るのがとても良いポイントです。
(動きが激しいFPSや音ゲーなどのプレイにはさすがに向きません……ゲーミングモニターを使用したほうが間違いなく楽しいです)
人によって向き不向きがあると思いますので、手放しにさいこー!と言えるほどではないですが、僕はとても使いやすく感じました。

デメリット

設定がちょっと面倒

少し設定に時間がかかります。特にディスプレイの配置には結構時間を使うと思います。
ディスプレイを上の方にしすぎると首が痛くなってしまったり、下にしすぎると既存のオブジェクトに干渉してしまったりという問題が発生することもしばしば。
最適な設定を見つけるために少しだけ慣れが必要かもしれません。

解像度を低めに設定しないと、フレームレートが落ちてしまう

例えば4Kモニターを使用している際には、Immersed内でも4Kの解像度で使用することが可能なのですが、VRゴーグルのパフォーマンスが大きく低下してしまいます。
事実、Immersed内のPerformance Modeでは、1440×900の解像度、ディスプレイは3枚がマックスというのを条件に動作します。
ただし、解像度を落としても個人的に使用感はそこまで変わりませんでした。そもそものディスプレイサイズ自体が大きいですし、必要に応じて複数枚のディスプレイを配置できるので高い解像度は必要なくなる、というわけです。
本記事内のスクリーンショットは1920×1080のディスプレイを2枚使用しています(1枚がノートPCの物理ディスプレイ、もう1枚が仮想ディスプレイです)。

ゴーグルを長時間つける疲労や肌トラブル、バッテリー持ち等

どのVRアプリケーションにも言えることですが、ゴーグルを長時間つけることによる弊害は避けようがありません。
色んなところで囁かれている、Quest2のデフォルトストラップの固定感が弱い問題は、Eliteストラップを導入することで回避できました。
Immersedを使っていると、大体2時間くらいでバッテリーが切れてしまうので、私は常に充電しながら使用をしています。

さいごに

以上、長々とImmersedのことを語ってきましたが、まとめると「使う価値有り!」といったところでしょうか。
私個人としてはこれからもImmersedを使用して仕事をするつもりですし、もっとこのアプリケーションが使いやすく発展してくれることを願っております。
使ってるよという方がいらっしゃいましたら、是非一緒にVRの中で働きましょう!
それではまた!

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